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最近書いた推しコメ

『アリアドネの声』

井上 真偽 / 幻冬舎 / ISBN 9784344041271

ずんだ文芸部の推しコメ

邦越ありすさんの推しコメントを拝見して、読了したのですが本当に面白かった。 私は読み進めるのにかなり時間がかかる方なのですが、本作は集中しきって一瞬で読み終えてしまった。こういう読書体験は久しぶりです。 「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障害を抱えた女性を、ドローンによって地下施設から救助する。というワンシチュエーションで最初から最後まで突き進むので、本当にテンポがよくて、ページをめくる手が止まらない。 困難に直面するたびにあの手この手で状況を打開する主人公の姿に勇気づけられる人も多いはず。 それから、家族ものに弱い私は物語終盤のとある描写で号泣しちゃった… ミステリーというよりは災害ものという印象ですが、とにかく読んで損はない一冊だと思います!

『イン・ザ・メガチャーチ』

朝井リョウ / 日経BP 日本経済新聞出版 / ISBN 9784296121045

ずんだ文芸部の推しコメ

2026年本屋大賞も受賞した朝井リョウさんの最新作。 本作は「推し活」をテーマとしている作品であることから、「現代社会に渦巻く推し活の功罪」という文脈でいろいろ語られることが多いのですが、個人的にはその域にとどまらない、この世の真理めいたものまで描かれている作品だと感じた。 詳細はネタバレになるので避けますが、私はこの小説を読んだことで、どこか自分の人生を俯瞰するようになり、身の回りに溢れている"物語"の存在を意識してしまうようになりました。 読む前の自分には戻れない、というやつです。 読んでて楽しいエンタメという作風ではないものの、世界の見え方が変わる(と個人的に思っている)読書体験は他では味わえない。 今のところ2026年のベスト小説です。

『竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る』

fudaraku / KADOKAWA / ISBN 9784049155228

ずんだ文芸部の推しコメ

おかとときと呼ばれる謎の怪異をもてなす仕事を父親から引き継いだ少女が主人公の物語。 ライトノベルとは思えない、耽美で重厚な筆致が読み始めた当初の印象でした。 もちろん、この段階でも特異な世界観を十分に楽しんでいたのですが、帯文にある意味深な文言「物語は、三度、進化する」 「いったい何が起きるんだ?」と思っていたら、途中ですんごいどんでん返しが…… どんでん返しの程度にもいろいろありますが、本作のどんでん返しはそれはもう想定外も想定外。 そして、私が本作を推したい最大の理由は「どんでん返しの後」の部分。 大抵のどんでん返しものは「どんでん返しすげぇ!」が最大の売りになるかと思いますが、本作は「どんでん返しすげぇ」の向こう側にある物語が本当に刺さった。 どんでん返しもので泣いたのは初めてだと思います。 ただの一発勝負ではない。どんでん返しの向こう側を感じてほしいのでぜひとも読んでほしい一冊です!